京急沿線エリアレポート12回:六浦
横浜の丘陵地を美しく演出する、計画的に開発された街並みに住まう。
六浦は、神奈川県横浜市金沢区に位置し、かつては武蔵国久良岐郡に属していて、江戸湾の港町として栄えました。現在は「むつうら」と呼ばれていますが、以前は「むつら」と呼ばれ、中世の文書には「六面」・「六連」とも書かれたと言われています。
横浜市の最南端で、南東は横須賀市、南西は逗子市に隣接しています。
京急逗子線の停車駅「六浦駅」を中心に南北に広がるエリアで、東側には平潟湾につながる金沢八景、横浜横須賀道路の西方地域は逗子へと続く丘陵地帯となっていて、美しい自然と織りなすようにゆったりとした住宅地が広がっています。
急行停車駅でもある京急逗子線「六浦」駅からは、金沢八景へ2分、横浜へ19分、品川へ37分。そしてビッグターミナルである渋谷や東京へいずれも約45分という快適な交通アクセスと、娯楽施設やナイトスポットがなく、落ち着いた暮らしができるため、マイホームを構えるエリアとして高い人気を維持しています。また、羽田空港国際線ターミナルへ35分、ダイレクトアクセスも可能で、飛行機を利用しての移動時にはとても便利です。
また、横浜唯一の自然海岸である野島公園や海の公園、八景島、金沢自然公園など金沢エリアの人気の高い緑地施設へ車で10数分でアクセスできるのも嬉しい立地環境と言えます。商業施設としてはヨークマート六浦店やイオン金沢八景店が利用でき日用品のショッピングも快適です。駅北側には、約9千冊の蔵書がある図書コーナーや赤ちゃんから就学前の幼児のためのプレイルーム、各種スポーツに利用できる体育室、料理室や音楽室など大人も子供も楽しめる横浜市六浦地区センターが運営されています。
歴史と住環境に恵まれた六浦エリア
六浦エリアは歴史ある地でもあり、古くは六浦荘という荘園が設置され、国衙(こくが)や郡衙の支配を受けない私有地で、六浦・金沢・釜利谷・富岡の4郷から成り立っていました。文治年間(1185~1190年)に源頼朝が浄願寺を六浦山中に建立し、その後、鎌倉時代には、鎌倉と六浦を結ぶ道の開削が行われ、現在の六浦道(朝夷奈切通)が開通しました。山道によって鎌倉と隔たれた六浦は東方からの疫病や鬼などの邪悪なものを食い止める障壁として位置づけられ、金沢八景に通じる風光明媚な景勝地として広く知られるようになります。その後、明治時代に入り、海軍航空技術廠支廠(工員養成所)が設置され、横須賀港とともに重要な拠点となりました。
六浦のある金沢区は、昭和11年(1936年)に横浜市磯子区に編入され、昭和23年(1948年)に磯子区から分離独立し、金沢区となりました。
昭和5年(1930年)に湘南電気鉄道が開通し、翌年に京浜電鉄(現京浜急行電鉄)と相互乗り入れし、その後、合併され、京急逗子線となります。
第2次世界大戦後、立地環境、自然環境の良さが評価され、急速にベッドタウンとして発展してきました。磯子スポーツセンターや磯子図書館といった公共施設も利用できるので、小さなお子様のいるご家族も安心して快適に暮らしていける環境が整っていると言えます。
住宅地としての開発は早くから行われ、六浦駅北西部には東朝比奈分譲地(旧三信住宅分譲地)が大規模開発地として分譲され、現在も成熟した街並みを維持しています。六浦駅南側は、六浦南分譲地や瀬ヶ崎分譲地などの一戸建てを中心とした開発住宅地や、大手分譲会社によるコモア六浦、グランドメゾン六浦、エステシティ湘南六浦、公団による六浦団地など大規模分譲地マンションが豊富に供給され、現在でも高い人気を博しています。
子育てに優しく、幅広い世代の暮らしを支援する金沢区
六浦が属する横浜市金沢区は、その行き届いた地域行政が人気のエリアです。金沢文庫、金沢八景、ベイサイドマリーナ地区などの海浜沿いの地域と、六浦など丘陵地を併せ持つこの地では、平成 12 年 12 月に横浜市都市計画マスタープラン金沢区プラン『金沢区まちづくり方針』を策定し、平成17 年2月には『金沢文庫駅東側区心部一帯地域地区プラン』を追加策定することで、よりきめ細かい対策を立てています。進行する小子高齢化に対応すべく、職住近接、子育て支援の充実などを標榜し、幅広い世代が快適に暮らせる街づくり「海と緑の奏でるハーモニー・タウン金沢」を目指しています。
この様な方針に鑑み、子育て支援について様々な試みが行われています。金沢区内には子育て拠点(サロン)が19ヵ所、育児サークルが約30もあります(平成30年4月現在)。育児サークルは活動費として年間1万円までの補助(書類審査あり)を受けることができ、子育て支援者による育児相談も充実しています。また、金沢区地域子育て支援拠点「とことこ」による数々のサポート情報により、子育てを通じて大人も楽しみ、成長できるシステムを促進しています。支援・補助金制度については、横浜市の制度を活用し、妊婦さんや子育て世帯への育児支援や助成金を支給しています。
一方、高齢化対策については、増加する高齢者に対する支援・助成と合わせて、学生や若い夫婦世帯の流入を促進すべく、市住宅供給公社らと連携した「お試し居住」やリノベーションした空き家を学生に貸し出したり、職住近接ができる自然豊かな住宅地化を推し進めています。
海浜エリアの魅力と豊かな自然に恵まれた金沢区の暮らしは、行政の支援と地域住民の協力により、ますます充実したものとなると思われます。
主な横浜市金沢区の各種支援・補助金制度
横浜市金沢区内在住の妊婦さん | 妊娠した方へ:母子健康手帳や両親教室、妊産婦の健康相談 |
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横浜市金沢区内在住の子育て支援制度 | 乳幼児の健康:乳幼児健康診査、乳幼児歯科相談 |
予防接種:子どもの予防接種 |
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地域での子育て支援:子育て中の方に対する様々な育児相談 |
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保育所・保育施設:金沢区内の保育施設のご紹介や申し込み方法 |
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金沢区公立保育園の育児支援:公立保育園で育児支援を実施 |
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児童手当:中学校修了前までの児童を養育する家庭に対する経済的な援助について |
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地域子育て支援拠点:親子の居場所や子育て情報の提供、子育ての相談等を実施 |
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金沢区健やか子育て連絡会:子どもが健やかに成長し、養育者の方が安心して子育てができるように、話し合いなどを実施 |
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あかちゃんの駅:子育て中の方々が、授乳やおむつ替えの場所として、金沢区内の保育施設をご利用可能 |
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健康保険に加入しているお子様の医療費の助成 | 小児医療費助成:健康保険に加入しているお子さんが、病気やけがで医療機関に受診したときに、保険診療の一部負担金の助成 |
医療給付制度:慢性疾患をお持ちのお子さんや、身体の発育が未熟なままで生まれた赤ちゃんの医療費を給付 |
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ひとり親家庭への支援 | |
その他 子育てに関する関連リンク | |
キラキラかなざわっこ 子育て情報 (金沢区地域子育て支援拠点「とことこ」) |
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キラキラかなざわっこメール (子育て情報メールマガジン) |
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ヨコハマはぴねすぽっと(こども青少年局) |
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災害時要援護者支援ガイド(作成の手引き) |
高速のインターが至近で、車での移動も快適な金沢文庫エリア。
金沢文庫エリアの魅力は京急線を使った電車での移動が便利なだけではありません。横浜横須賀道路「堀口能見台」のインター入口や臨海エリアでは首都高速湾岸線の幸浦インターも利用でき、横浜中心部へ、車で約20分でアクセスできるなど車での移動も快適です。
六浦エリアの主要データ
交通アクセス | 京急本線 六浦駅 |
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所在地 | 神奈川県横浜市金沢区 東西距離:6.25km、南北距離:8.60km |
区の総面積 | 30.68キロ平米 |
人口(平成27年9月1日現在) | 202,579人(男性:99,358人、女性:103,221人) |
世帯数(平成27年9月1日現在) | 88,108世帯 |
昼夜の流入流出人口 | 流入人口:51,079人 / 流出人口:64,613人 |
持ち家率 | 76.4%(平成21年度) |
公園・緑地 | 緑被率 (平成26年度):31.5% 都市公園面積 (平成26年度末):292.9ha |